気温が低い時期に受精して生まれた人は体内でエネルギーを消費する「褐色脂肪」の働きが活発で、肥満のリスクが低い傾向があるとする研究結果を東北大学などのグループが発表しました。
东北大学等研究小组发表了研究结果,认为在气温低的时期受精出生的人体内消耗能量的“褐色脂肪”的作用活跃,肥胖的风险有降低的倾向。
ヒトの肩や首の周りにある褐色脂肪という組織は寒い環境でエネルギーを消費して熱を生み出す働きがあり、働きが活発なほど肥満のリスクが低下することが知られています。
人的肩膀和脖子周围的褐色脂肪组织在寒冷的环境中有消耗能量产生热量的作用,褐色脂肪越活跃肥胖的风险越低。
東北大学の米代武司准教授らの研究グループは、18歳から29歳の男性およそ360人を対象に、生まれた日から推定した受精の時期の気温と褐色脂肪の活性の関連を調べました。
东北大学的米代武司副教授的研究小组,以18岁到29岁约360名男性为对象,调查了从出生之日开始推定的受精时期的气温和褐色脂肪的活性关联。
その結果、10月下旬から4月上旬の気温が低い時期に受精したグループは4月下旬から10月上旬の気温が高い時期に受精したグループより褐色脂肪の活性が平均でおよそ1.3倍高いことがわかりました。
结果显示,在10月下旬至4月上旬气温较低的时期受精的组与4月下旬至10月上旬气温较高的时期受精的组相比,褐色脂肪的活性平均高出约1.3倍。
さらに、別の方法で20歳から78歳の男女およそ290人を対象に行った調査でも同じ傾向がみられたほか、内臓脂肪の量もおよそ18%少ないなど、肥満のリスクが低下する可能性が示されたとしています。
另外,以20岁到78岁的男女约290人为对象进行的调查也显示出相同的倾向,此外内脏脂肪的量也减少了约18%,显示出肥胖的风险降低的可能性。
一方、生まれた時期と褐色脂肪の活性には関連がみられなかったということです。
另一方面,出生时期和褐色脂肪的活性没有发现关联。
マウスでは低い気温にさらされたオスの精子から生まれた子どものマウスで褐色脂肪の活性が高くなることがわかっていましたが、研究グループによりますとヒトで受精した時期の気温と褐色脂肪の活性の関連が明らかになるのは初めてだということです。
在老鼠试验上,暴露在低气温下的雄性精子中出生的小鼠,褐色脂肪的活性会变高,据研究小组称,这是第一次明确人类受精时期的气温和褐色脂肪活性的关联。
米代准教授は「今後、詳しいメカニズムを明らかにして新たな生活習慣病の予防方法の開発につなげたい」と話しています。
米代副教授说:“今后,我们将明确详细的研究机制,开发新的生活习惯病预防的方法”。